Dr.駒井の健康の話

ふじメディカル指導監督医Dr.駒井の、あったかい心温まるブログです。
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やさしさに出逢う
                         


赤いはんてんを着たその女の子は、

やっとお誕生日を過ぎたばかりという小さな手を母親の体に巻きつけて、

両足を踏ん張って泣いていました。


「ママァー、」「ママァー、」と大きな泣き声のあいだから聞き取れます、

「恵ちゃんや、恵ちゃんや。」と、名前を呼びながら、母親は幼い娘に身を任せて笑っていました。

そんな母親の心の中を測り知る事は出来ませんでしたが、何となく場違いな笑い顔のように私には

思えました。


母親は心をやんでいたのです。 入院中だったのです。

こんな母子の周りでオロオロと娘をなだめる傍らの若い父親。

とうとう泣きくたびれて眠ってしまった娘を、大きな体で包むように抱きかかえながら

父親が病院をあとにしたのは、それからしばらく経ってからでした。



私がまだ若かった頃臨時にある病院の当直を頼まれていた頃の忘れられない情景です。

私も当時は父親になったばかりでした。


母親の入院はその後一年にも及びましたが元気になって自宅に戻っていきました。



十余年経って私が小さな男の子をつれたその父親に再び出会ったのは別の病院の診察室でした。

全くの偶然で、でも父親は私を憶えていてくれました。

「あーあの時の・・・・」

父親の顔は私に体じゅうで泣いていた赤いはんてんの女の子をよみがえらせてくれました。

「中学生になりました。」と父親。「奥さんは?」

その後一度再入院したが今は通院しながら元気に家業を手伝っている、あれから二人の息子にも恵

まれた、と診察をおとなしく待っていた男の子の頭をなでながら報告してくれました。

幾分年輪の刻まれたその顔は笑っていました。

だが父親はまもなく他界してしまったのです。

私が再会した時にはすでに、腹部にかなり大きな塊を持っていたのです。

息子の診察が終わったのを見計らって「自分もこの頃調子が良くないから。」とおまけのように診察を

受けた結果でありました。



夫の闘病、そしてその死にもかかわらず自分の病気を悪化させる事なく乗り切った母親は、

三人の子供達と共に婚家を離れて生活を始めたと聞いています。

母子四人、離れ離れになることなく、今も元気に暮らしているのでしょうか。

赤いはんてんを着ていたあの女の子は、もう中学を終えている年ごろだと思います。
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やさしさに出逢う
やさしさに出逢う)はふじメディカル検査室の指導医をされている駒井 實先生が折々に書き綴ってきたものの一部を一冊の本にしたものです。(1989年出版)
何気ない日常の中のささやかな感動を大切にしたい。
どんな場にもキラリと光るものを感じていたい。
そんな思いがやさしさと共にいっぱいつまっています。
健康である事の大切さ,幸せを感じて頂けたらの思いを込めて、紹介していきたいと思います。
                              さくら子

       第1章   春雷
 
「母さん、今日は母さんの誕生日だよ。おめでとう。」
赤いイチゴがのったショートケーキのクリームをほんの少しスプーンですくい取って、
夫は妻の口の中に運んだ。ケーキ

妻は唇を少し動かした。が、クリームのほとんどが唇からはみ出したままである。
「おいしかっただろ。」夫はそのはみ出したものをティシュでそっとふき取って短い短い
誕生パーティーは終わった。

Sさんの奥さんが若くして脳血管系の病に倒れて七年が経った。かなりの重症で一命をとりとめたが、両手足はマヒし、意識は中々戻らなかった。
そしてこれまで鼻から管を入れて食事をとることで、命を長らえて来たのである。

夫のSさんの看病の歴史は、Sさんと当時高校生であった息子さんと二人での生活の戦いの歴史でもあつた。父親は会社がひけると病院にかけつけ妻を見舞い、息子さんは家で夕食の用意をするという日がくり返された。赤りんご

年月を経ても、変わらずSさんは病床の妻の元へ足を運んだ。妻の傍らでその日のことを語りかけ、顔を、手足を、きれいにふいて帰っていった。さくらんぼ

枕元には季節の花がいつもたわわにさしてある。「これは妻が病前に植えたものです。今年もこんなによく咲いて」と色とりどりのバラの花を説明してくれたことがあった。

奥さんの顔に表情が戻って来たのは、そんなSさんの看病の勝利であった。うなずくことも、微笑むことも、息子さんの姿に涙することさえ出来るようになった。その息子さんも、今年は伴侶を迎えるという。よつばのクローバー

五月の時ならぬ暑さの夕方、激しい雷雨が地上を襲った。病院の前に立ちつくす私の前に、車から降りたったSさんが背を丸め、荷物をかかえて駆けこんで来た。
すでに肩や腕がびしょ濡れである。「お世話になります」Sさんの明るい声に励まされて、私も雨の中を車に乗りこんだ。植物

「母さん、今日の蕾はね・・・・。」と妻に語りかけているだろうSさんの姿を思いつつ、春雷のとどろく中、私は車を走らせた。花



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ふじメディカルホームページリニューアルに寄せて
犬や猫をはじめとする哺乳類の寿命は、その成長する期間の約5倍と言われております。
代表的哺乳類である私たち人間の寿命は、100から120歳はあります。

従いまして、65歳を超えたばかりの私は、まだ人生の道半ばであり
学ぶことがいっぱいあります。
そんな私の人生の先生は、三歩歩けば、【ああ驚いた、ああ驚いた!】
と言っている好奇心あふれる子供達であります。

アンチエイジングと言う言葉が流行り、
サプリメントがいたるところに氾濫している今日この頃、

副作用がまったく無い最高のサプリメントを皆様にご紹介しましょう。

それは【感動と笑い】であります。

楽しく笑うと心がすっきりして元気がでるということは、誰でも経験済みでしょう。

意識してこの健康薬【笑いと感動】を服みましょう。
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